資本性ローン(劣後ローン)のメリット
資本性ローン(劣後ローン)のメリット
日本政策金融公庫の資本性ローンには様々なメリットがありますので、以下、説明をしていきます。
無担保での資金調達が可能ですので、担保になりうる不動産を所有していなかったりした場合に非常に助かります。
普通の借り入れの場合、中小企業が金融機関から借り入れするときは、代表者や第三者、信用保証協会などの連帯保証を要求されることが多いですが、資本性ローンでは連帯保証人は一切必要ありませんので安心してください。
期間は5年超から15年で、その間は金利だけを支払い、元本は満期に一括返済となります。年々の支払は利息だけですので資金繰りが非常にやりやすくなります。
具体的には、自社の決算で経常収支(減価償却前経常利益)がマイナスになった場合、翌期の利払いは低金利となります。収支がマイナスになるほど経営が苦しい時に、ペナルティーなく自動的に利息が低くなり仕組みとなっています。
資本性ローンで調達した資金は、その企業の負債でなく自己資本として見なされるため、決算書の見栄えが非常によくなります。資本性ローンを利用している企業はその分自己資本が厚く安全性が高いと見なす、というのが国の方針です。また、企業が資本性ローンをどうしても返せないときは他の債務の優先して返済する仕組みになっています。民間金融機関にとってみれば、融資先が日本公庫から資本性ローンで借りていれば、そのぶん自分の債権を優先的に返してもらえるということです。万が一の時でも債権を回収しやすくなるので、安心して融資できるのです。